滅菌システム


患者様の事を第一に考えているからこそできる行き届いた滅菌システム
当院では、開院以来そのような考えのもと器具の滅菌に対して時間をかけてまいりました。
近年では、歯科医院で器具を滅菌せずに使いまわすことが各メディアでも報道されており、滅菌システムが整っていない医院は立て直しが大変であったと聞きます。

とはいえ、診療をする傍らで滅菌作業を行うことは、片手間で行う事を意味します。
以前より、病院の中央滅菌室のように、滅菌作業は診療以外のスペースで行い、またその滅菌作業は専任者が担当してできないものかと考えておりました。
そして、ついに2019.04に当院の滅菌室が完成し稼動を始めました。

滅菌室1 滅菌室2 滅菌室3

スタンダードプリコーションという予防の考え方

感染症の有無にかかわらずすべての患者に適用する疾患非特異的な予防策
アメリカ疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)隔離予防策ガイドライン(1996)より

つまり
「どの患者さんも感染症を持っているという前提で感染予防をしましょう」
という事です。

HIV感染判明後の歯科受診状況


ある調査では、感染症にかかっていても3割近くは申告をせずに治療を受けているといいます。これは実に危険な行為で、当人だけの問題ではなく、別患者や術者、スタッフにも危険が及ぶことになります。


スポルディングの分類

スポルディングの分類

欧米では以前より、このスタンダードプリコーションの考え方が一般的であり、上記のスポルディングの分類に分けられた器具が適正に滅菌システムにかけられています。上の表は当院のスタッフ用に作成したものです。


滅菌の流れ


滅菌の流れ
「滅菌」と「消毒」によって少し流れは変わりますが、滅菌システムではこの流れに則って進められます。当院では予備洗浄後に、酵素にてつけおき洗浄を行い、その後ウォッシャーディスインフェクターにて温熱洗浄を行います。この作業は診療の合間に、片手間では絶対に行いない作業になります。

「予備洗浄とつけおき洗浄」
滅菌の流れ1 滅菌の流れ2 滅菌の流れ3
分類された器具の予備洗浄を行う。大まかな汚れを手作業で落とします。
その後、隣の酵素槽につけおきします。この作業で器具の汚れを落としやすくします。

「洗浄作業」
ウォッシュディスインフェクター
これがウォッシャーディスインフェクターとなります。家庭用食洗機に似ていますが、家庭用食洗機ではできない熱湯での温熱洗浄が行われます。
当院ではMiele社のミーレ ジェットウォッシャーを採用しております。
歯科医療機器に付着したタンパク質は60度を超えると凝固を始めます。ミーレ ジェットウォッシャーはタンパク質が凝固しない55度の温水で始めにタンパク質を除去します。

「ハンドピースの洗浄作業」
滅菌器 滅菌器  
歯を削ったりする道具のハンドピース類は機械で洗浄、注油が行われます。
そして、ここまで洗浄をしっかり行った上で滅菌を行います。
丁寧に洗浄していても診療で不足しないよう、当院では80本近いハンドピースを常備しております。

「滅菌作業」
歯科医療器具の大半は高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)が行われます。
オートクレーブには3つのクラスがあり、歯を削ったりする道具のハンドピース類は内部構造が複雑で最上位のクラスB滅菌器が必要となります。逆に、単純構造の器具ではクラスNの滅菌器で十分と考えております。
当院では院内にクラスNが1台、滅菌室にはクラスBが1台、クラスNが2台常備しており、計4台のオートクレーブで高圧蒸気滅菌を行なっております。

滅菌器
滅菌器

「エリアの分類」
また、重要なのが「不潔域」「消毒域」「滅菌域」をきちんと分けることです。
せっかく滅菌したものが、不潔なものと混在しないような区域分けが必要です。

以前の当院ではウォッシャーディスインフェクターが設置できるスペースや複数のオートクレーブを並べるようなスペースが無く、作業スペースにも限りがあり、動線を一方方向にすることが不可能でしたが、今回の新たな滅菌室では計画段階からレイアウトを考えております。
以前の滅菌エリアのレイアウト 新しい滅菌室のレイアウト

このように細心の注意を払うことで、患者様みなさまに安心して治療を受けていただけるように心がけております。


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